バックギャモンの反省記録です。
JBL名人戦2部でやらかしたキューブミスを今後のために記録します。*1
盤面はこちら。
白が僕です。ここで赤からダブルが来ました。この時僕はこう考えました。
(1か6が出たらヒットされるし、3ゾロや24でもヒットされるから、ヒットされる可能性はかなり高い。しかもインナーボード5つ埋まってるからまず脱出は無理)
(19PTマッチで10-2、全然リードしているからここで1点取られても平気だけど、ダブル受けてギャモン負けしたら10-6でちょっとまずくなる)
というわけでノータイムでパスしました。
キューブアクションの解析結果はこちら。
685点の大大大ブランダーでした……。
そもそもノーダブルという事実に声を上げるくらいびっくりしました。ダブル/パスどころじゃなかった。マジで?と首をかしげざるを得なかったのですが、ポジションを入力して検証してみたら、なんとなく理由は分かりました。
ダイスの場合分けを正確に行うこと
まず、13ポイントにある白のブロットがヒットされる確率を数えます。◎がヒットされない出目、×がヒットされる出目です。
36通り中24通りでヒット、66.6%の確率でヒットされます。この局面だと確かにヒットされたら赤がそのまま勝ちそうですが、単純に「ヒットされたら負け、ヒットされなかったら勝ち」と考えると、勝率は33%程度になります。
……あれ?だとしたらテイクできる?
一般的に、テイク/パスのボーダーラインは勝率75%(テイクする側の勝率は25%)と言われています。であれば、今回は勝率67%(テイクする側の勝率は33%)なので、全然テイク出来る局面です。
悪いシナリオと良いシナリオでそれぞれ何が起こるのか正確に考えること
しかし、ギャモン負けしたら4ポイントを失うので簡単に勝率だけで判断してはいけないかもしれません。というわけで、この局面でギャモン負けする確率を確認します。
1.72%。まずギャモン負けはないと考えていい確率です。
仮にクローズアウトされても、オンザバーのコマは1枚だけ、残りの14枚は全てインナーボードできれいな形になっているので、脱出できたらすぐに最後のコマがインナーボードに入ってベアオフ出来るので、ギャモン負けを心配する必要はほとんどありません。
つまり、勝率だけで言えば十分テイクできるのです。
では次にヒットされなかった場合の事を考えます。例えば赤が23と振った場合はこうなります。
もう白は7ポイントのブロックさえ超えれば勝利は目前です。勝率を確認します。
勝率85%。即リダブルで赤はもうパスするしかありません。テイクすることの利点は、キューブを自分の手元において武器にすることができることも含まれていますがそれが如実に表れた結果と言えるでしょう。*2つまり、白はヒットされなかったら勝ち(しかも2点獲得)と考えて差し支えありません。
点数の期待値を計算してみる
ここで点数の期待値をざっくり計算してみましょう。
- テイクした場合(ギャモン負けは無いものとする)
【テイクしてシングル負け】-2×0.66 + 【テイクしてリダブル/パス】2 × 0.33 = -0.66
- パスした場合
-1× 1 = -1
点数の期待値は、テイク-0.66点、パス-1点。というわけで、やはりテイクが正解という結論になりそうです。
ヒットされる可能性が高いからといって、勝率・点数の計算、シナリオの見積を怠ってはいけないということがよく分かりました。精進します。キューブ上手くなりたいなあ。