ゲームのはなし

人狼やボードゲームなど、とにかく遊んだ記録をつけていきます。

第27期名人戦・東京2部リーグ振り返り VS滝澤さん

  バックギャモン名人戦の振り返り記事を書きます。

  せっかく2部リーグという上位クラスに入り込めたのにきちんと振り返りをしないのはもったいなさすぎる&他の人の振り返りを読むのは楽しい、ということに気付いたので、僕も書くことにします。

 

  ちなみに、同じ2部リーグ参加者の対馬さんも名人戦リーグの振り返りをされています。合わせてご覧ください。

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というわけで、まずは第一試合、滝澤さん戦を振り返ります。結果は負けたのですが、ミスをして実力通り指した上で運が向かずに負けたという印象です。なので、悔しいけど振り返り甲斐のある試合ではありました。

 

 

ピップを考慮していないミス

  今回の試合は、ピップによる考慮が足りないことによるミスが少なからずありました。代表的なミスプレイをあげます。

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  17ポイントのブロットをヒットするか、5ポイントを作るか。迷った末に11/5 6/5 と5ポイントを作りましたが、これが169点のエラー。こちらはノーボード、対して相手は穴あきとはいえ3ポイントボード。リターンヒットされたら非常に危険なのでボードを固めるムーブを選択したのですが、この手が良くない理由は「そもそもピップが36も遅れている」ことです。36ピップも遅れているのだから、6ゾロを振ってもピップの遅れは挽回できず、ヒットして逆転するしか勝つシナリオがありません。しかも相手のバックマンは既に逃げ切っていることを考えると、今ここにあるチャンスを逃したら、もうショットをもらえない可能性は少なくありません。それであれば、12通りのリターンヒットのリスクを背負ってでもヒットするべきです。解析したところ、被ギャモン率は8%近く増えますが、勝率は10%以上上がりました。

 

  続いてクロフォードゲームのこの場面。

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  大ピンチから21ポイントにアンカーが作れると手拍子でb/24 24/21 とやってしまったのですが、これが93点のエラー。正解は13/10*のヒットです。そもそも相手の10ポイントのブロットをヒットしなければ、こちらの16ポイントのプロットに対してダイレクトショットを与えてしまいます。この点を見落としていたのは大反省です。弱いとはいえ3ポイントのボードを持っていること、どのみちクロフォードでギャモン負けも関係ないのだから、ヒットしてでも相手の手を止めてチャンスをうかがべきでした。

 

アイアムアリダブルわからないマン

  自分の課題として、「いつリダブルを打つべきかがわからない」というのがあります。例えばこんな場面。

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  63、53、43、61、51および4ゾロ以上の13通りでショットチャンスを与えますが、逆に言えばそれ以外の確率でベアインの準備ができます。相手は6を振ればバックマンを進めないといけませんし、この場面ならばこちらが勝つ時はギャモン勝ちできる可能性が高いです。

  こうやって一つ一つ要素を書いていくと、相手にとっても嫌なリダブルだと理解できます。しかし僕はここでダブルが打てず、123点のエラーを計上しました。

 

  ちなみにもしここでリダブルを打ってテイクされていたら、その後僕は63を振りブロットを出した上で、31でヒットされてこの場面になっていました。 

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  ここでの正しいアクションはリダブル/テイク(パスは232点のエラー)。もしここで8倍キューブが飛んできたら、十中八九僕はパスしていたので、ある意味4倍キューブを打たなくて正解と言えなくもないです。

  その後クローズアウトの危機をくぐり抜けて、この場面。

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  123の組み合わせなら相手の1ポイントを攻撃できるし、456が絡めば18ポイントを逃すことができます。ただ、先ほどと同じで、しくじった時の8倍キューブリターンが怖くてダブルできませんでした。210点のエラーです。

  こういうリダブルの方針がわかっておらず、ポイントをちゃんと取れないのは課題だと思います。この後53を振り相手のブロットをヒットしシングル勝ちしたのですが、4点もらえたチャンスを不意にしてしまったのかなと思います。

  

相手のバックマンを閉じ込めるにはどうするか問題

  プライムを作った後の動かし方があまり慣れていないので、備忘録も兼ねて取り上げます。

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  フルプライムを作った後のこのムーブ。手拍子で16/6とやってしまったのですが、これが71点のエラー。最善手は16/10 6/2。確かにこの方が長くプライムを維持できます。相手のボードに傷があるので次に1でヒットされても痛くありませんし、むしろヒットされたらリターンヒットも狙えるので好都合でしょう。プライムを作った後は単純に後から動かすのではなく、いかにプライムを維持して相手のバックマンを閉じ込めるのかというのは、もっと気を配る必要がありますね。



なんでエラーなのか教えてほしいムーブ

  こちらはどうしてもわからなかったエラーです。

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  候補手は、

  • 10ポイントのブロットをヒット
  • 5ポイントのアンカーを作る

  のどちらかでしょう。相手のバックマンが弱い上に三枚目を拾えるのであれば拾うべき、かつ相手の攻め駒7枚で防御を固める理由も薄いと考えて13/10*とヒットしたのですが、これが169点のエラー。びっくりしました。

  考えられる理由としては、ピップが22もリードしているのだから、リターンヒットでピップリードを失うよりは安全に進めることを優先させるべきと考えたのですが、あまり納得していません。この場面の5ポイントアンカーは、本当にそこまで価値のあるものなのでしょうか?それとも、ヒットしてしまうと相手にアンカーを作らせてしまう可能性があり、それを避けたいという理由なのでしょうか?よくわかっていないです。

 

よくできましたプレイ

  反省は必要ですが、少し位は自分を褒めないと辛いので、自分なりによくできたプレイを振り返ります。

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  ここでのキューブアクション。ピップはだいぶリードされていますが、相手のブロットをヒットできればほぼ勝ちです。相手のボードも弱いので、リターンヒットされたとしてもまだ戦えます。そう思いダブルを打ちました。ここでのノータブルはなんと354点のエラー。ダブル/テイクとお互い正しいアクションをし(パスは71点のエラー)、この直後に2ゾロを振りクローズアウトし、2点をとれました。

 

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  こちらは5ポイントのアンカーこそあるものの、ボードの形は悪い上、相手の攻め駒も12枚と多いです。ここでダブルを打たれたら、以前の自分ならばパスしていました。しかし、

  • ピップをきちんと数えると、実はほとんど負けていない
  • ボード自体は自分3ポイント VS 相手2ポイントで一応勝っている
  • ポイントオンをされるリスクはあるが、相手もバックマンにブロットが多くリターンヒットできるチャンスは残っている

  と考えテイクしました。テイクで正解だったのですが、そもそもこの場面でのダブルが212点のエラーであることにちょっとびっくりしました。結果的には、この後3ポイントと2ポイントに順調にポイントオンされてギャモン負けをしてしまったので、これが敗着手でした。しかし、ただ「ギャモン負けが怖いから」という理由でパスをしていた時代に比べれば、間違いなく成長はできています。名人戦リーグという大事な試合で負けたのはやっぱり悔しいのですが、結果は結果に過ぎないとであると素直に受け入れられます。

 

  これを書いている今は、既に名人戦を4戦終えている状態です。こうやって1回終わるごとにちゃんと振り返って記録した方が絶対良かったと今になって思います。しかし後悔しても仕方ないので、名人戦予選最終戦までには4戦を振り返ることにします。